ひとりぼっちは難しい

2017.03.15 Wednesday 06:33
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    久々に資料も中身もテーマも完全オリジナルの道徳をした。

    道徳というよりはむしろ卒業前に想いを届ける時間だったのかもしれない。

    小中学生が自ら命を絶つニュースが流れるたびに心が痛くなる。

    たぶんその子にも、その子を想うたくさんの心があって…

    たぶんその子に関係したすべての大人や子どもたちは胸を痛めていて、

    それでもそうならざるを得なかった要因や背景があって、

    そしてそれはいつ目の前のあのどうしようもない可愛い子に

    起こるかもしれない考えたくもない危惧でもあって…。

    たかが1時間。しかも担任でもない僕が授業をしたところで…。

    それでも伝えたくて、届けたくて、あがきたくて。

    ひとりぼっちは難しいってこと。

     

    卒業直前の6年生の大事な大事な1時間を与えてくれた担任の先生に感謝。

    心の成長にとても差がある小学校高学年から中学2年生くらいの子たち。

    勿論、心に響いた子もいれば、まだまだ???って子もいる。

    でも、居ても立っても居られず想いをありったけ込めて授業をした。

    17年間の中学校勤務から、初めての小学校勤務となった1年前。

    ひとりぼっちだと思っていた僕を救ってくれたのは今の6年生たちだった。

    気がついたらすぐそばにいて、たった週に数時間程度の関わりなのに、

    随分前から一緒にいたのかと勘違いさせるくらい、笑って怒って、

    くだらないことを話し、ひっつき虫みたいにくっついてきて。

    「なんで小学校なんだよ…」って卑屈になっていた僕を

    救ってくれたのは、やっぱり目の前にいる子どもたちだった。

    今年もひとりぼっちじゃないって思えることができた。

    そんなありがとうとおめでとうと、

    そしてどんなときだって誰かがあなたを想っているってこと。

    ひとりぼっちじゃないだよってことをどうしても伝えたくて。

    そんなことをいつかどこかで感じてくれるために小さな種をまきたかった。

    ひとりぼっちにはならないし、ひとりぼっちにはなれやしない。

    君はいつかどこかでそれを感じることができるんだろうか。

     

    今年度最後(になるだろう)の道徳。

    「ひとりぼっちは難しい。」

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    道徳の魅力

    2017.03.09 Thursday 06:22
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      先日、合同練習試合に参加させていただいた。

      各地区とも結果に関わらず、一生懸命な学校はたくさんある。

      午後からWinMiの練習があったので、午前で失礼した。

      帰り際、主催者の先生が走って僕を追ってきた。

      律儀に挨拶されるんだなあと感心して立ち止まると、

      話題の中心はテニスとは関係なく、道徳の話へ…。

      ブログやSNSを見て、道徳もやっているんだと知ったのこと。

      どの学校でも、どの先生でも考えていることは同じで、

      「道徳って大切だと思うんだけど、

       どうすればいいか分かんないだよねぇ」ってことです。

      少しの間だけですが、テニスに来て、

      テニスではない道徳の話ができて嬉しかったです。

       

      最近はアクティブラーニングとか協働的な学びなんて言葉をよく聞く。

      誤解がないように言っておくが、授業をよりよくするために、

      知識詰め込みではない、活動的な、体験的な、対話的な学びを

      するために手法を工夫したり研究したりすることは大切だと思う。

      が。その一方でその教科そのものの本質や学び、

      楽しみがおろそかになってしまっていかないか本末転倒だと危惧する。

      国語ではどんな力をつけなければいけないのか。

      数学では何を目的に、そのためにどんな目標を立て、力をつけるのか。

      理科では、社会では、英語では、体育では、美術では、技術では、音楽では…

      その教科のロマンと魅力を伝えること、できるようにさせること。

      それこそが本来の学びの原点なのではないかと思う。

      で。その上でどんな方法で学びを組み立てるのかと考えないと。

       

      まだまだ道徳という教科の魅力は普及していないと思う。

      だって他の教科の先生は(例えば僕は数学科なのだが)、

      多かれ少なかれ、学生時代にその教科の魅力に惹かれ、

      その教科の先生になろうと思ったのだと思う。

      つまりその教科の本質や楽しみを知っているからこそ、

      教えたいという気持ちが芽生え、どうやって教えようかと悩む。

      でも道徳という教科の先生はいないわけで、

      道徳を教えたい!と思い教師になった先生は実にマイノリティだ。

      まだまだ道徳の本当の楽しさやチカラが浸透していないのに、

      手法や肩書や小難しい理論だけが先行してしまっては意味がない。

      まずは道徳って楽しいなぁ。すげぇな。やりたいなぁってならなきゃ。

      僕は幸運にも道徳って魅力に憑りつかれている一人だ。

      だから今はその手法や理論じゃなく、本質を探りたいし伝えたい。

       

      最近、どこかに遠征にいくとなぜか道徳の話になることがある。

      いつか学校の違う、別々の場所で働いている先生たちと道徳の探究会がしたい。

      もっともっと道徳が学校の中に広がりますように。

      来週は小学校卒業の週。その大事な時期に6年生に道徳をします!

      こんな大切な時期に時間をもらえたことに感謝して、

      伝えたいことと想いがたっくさんつまった卒業道徳をします。

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      だいたい失敗・・・

      2017.01.25 Wednesday 05:58
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        いつの間にか、気がついたら

        ”道徳の先生” なんて肩書を背負うようになってきたが、

        まるで水野の道徳はすっげぇーみたいに思わるが、

        だいたい道徳の時間を終えると、

        失敗と空回りに凹むことの方が多い。

        得意とは言えないが、よっぽど教科の授業の方がマシにできる。

        僕は教材にこだわる。魅力ある、パワーのある教材。

        読み物だろうと、映像だろうと、歌だろうと、言葉だろうと。

        授業者の心が奮えないような教材では、魅力ある道徳はできない。

        そう信じて教材集めを重要視している。

        …そうすると、大体の失敗は教材に飲まれるんです(笑)

        教材の魅力は十分に伝わるんだが、落とし所に失敗する。

        うわぁぁってなるけど、…で?って終わっちゃう。

         

        今日、久しぶりに臨時担任として道徳をした。

        いやぁまさしく失敗!(笑)。教材に飲まれました。

        うんうん。もやもや。まではできたけど…

        最近は大人の道徳や研究授業みたいなもので、

        練って練って、時間をかけて、用意周到に準備する道徳ばかりで、

        まあまずまずの評価をもらえる道徳が多かったが、

        はじめての小学生中学年への道徳で、子どもの価値も読み切れず、

        日々の担任業務の傍らで、チヤ!っと準備した道徳で滑りました。

        いやーまだまだだなぁ。道徳授業力をもっとつけなきゃな。

        でもひとつだけ。力をつけるためには失敗を何度も何度もすること。

        (質を求めながら)とにかく数をこなすこと。

        今、ふたつ(2時間分)の道徳を温めてます。

        近いうちにどこかのクラスにお邪魔してやろーっと。

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        道徳のチカラ

        2017.01.16 Monday 20:36
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          今日、めっちゃ嬉しいことがありました。

           

          小学校へ転勤し、校務主任となり、いろんなことが変わった。

          そのひとつで「道徳」の時間がある。

          担任をしていた頃、馬鹿みたいに道徳にこだわって、

          行事の練習や懇談で時間を使うほかのクラスを横目に、

          自分のクラスはいつも道徳の時間を楽しんでいた。

          あんなにやっていた道徳の時間も最近は、

          自分で授業をすることがめっきり減ってしまった。

          担任の先生の相談に乗ることはあるが、

          今年は小学6年生のあるクラスでたった1度だけ。

          こうやって好きなことから離れていくのかな…って、

          最近はいろんな好きなことから距離ができてきて諦めかけていた。

           

          そしたら。今日、

          あの道徳をしたクラスの担任の先生から衝撃の言葉を。

          ある子が卒業文集に、あの道徳の時間のことを書いてくれた。

          6年間というその子にとって人生の半分を過ごした小学校生活の

          最後のまとめの作文に、たった1度の45分のあの授業のことを。

          どんな気持ちのなのかははかりかねるが、

          少なくとも「何か書こっかなぁ」って思ったときに

          頭によぎったことが、あの道徳の時間だったということが嬉しい。

          その子なりに何かを感じ、そしてこうやって生きたい。

          (内容はここでは書きませんが)

          そんな想いがびっしりと書いてあった。

          こんな最高な出来事は、年に何回もないね。うんうん。

           

          道徳をしたから、人格が変わるのか。

          否。そんな訳はない。

          道徳をしたから、人生が変わるのか。

          否。そんな大袈裟な時間ではない。

          でも、道徳の時間には不思議な魅力が詰まっている。

          世の中は道徳が教科になるとか、こうしないといけないとか。

          僕にはそういう難しいことは、よく分からないけど、

          道徳って素敵な時間だよってことだけは言える。

          道徳って先生も教え子も、魅せられるくらいの力を秘めている。

           

          東小では近々、有志の先生による道徳勉強会が発足する。

          今日もある先生と道徳の話をした。昨日も。

          少しずつ少しずつ道徳が浸透しようとしている。

          僕にできることは、堅苦しい道徳を押し付けることではなく、

          道徳の魅力を地道に、そしてゆっくりと伝えていくこと。

          道徳に秘められているチカラをココに残していくこと。

           

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          第3回大人の道徳

          2016.11.27 Sunday 08:40
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            第3回大人の道徳 開催 2016.11.27

             

            心がぷるぷるする このフレーズに魅せられて

            独自の道徳授業に没頭しはじめてから10年くらい経つだろうか。

            最近は担任も外れ、なかなか道徳ができなくて不完全燃焼気味だが、

            3年ほど前から始めた「大人の道徳」。

            教え子を中心に少しだけ大人になった子どもたちを集めて道徳をする。

            そんな夢のような企画も今回で第3回を迎えることができた。

            昨年、中学を卒業させた16歳の高校生を最年少に、

            一番上の教え子は27歳だろうか…教え子で教師でそして企画のスタッフだ。

            今回は卒業した学校の枠も取っ払い、教え子以外にも開放した。

            保護者の方も10名弱、同じ教員も10名弱、

            そして可愛い教え子たちが50人弱、総勢60人を超える人が集まってくれた。

            高校生はテスト週間の子も多く、午後は勉強に戻っていった。

            ある教え子は社会人で夜勤明けにもかかわらず駆けつけてくれた。

            ある教え子は明日が県外大学受験です!って授業が終わってから現地入り。

            「道徳」って授業はそんな魅力を秘めている。

            大人になっても受けたいと思える授業に出会えたあの子たちは幸せ者だ。

            教師になると卒業生とご飯を食べに行く機会に恵まれることがあるが、

            その瞬間が何より幸せで教師冥利に尽きるのだが、

            それ以上に、自分の授業に用事もあるのに駆けつけてくれて、

            しかも心をプルプルさせて、目もウルウルさせて、授業を受けてくれる。

            そんな教え子に恵まれた水野賢太郎という教師は世の中で一番幸せかも。

            って勘違いさせてくれるくらい幸せな自己満足な時間を過ごすことができた。

            僕もみんなも少しは「幸せに生きるヒントに気づく」道徳になったかな。

            内容はここではしゃべらない。そして二度と同じ授業はしない。

            これが僕の自己満美学だ。あの時間、あの場所で、集まった人にしか

            分からないあの何とも言えない心がプルプル、ポカポカする感じ。

            一生で一度しかない、1時間を過ごすってのが僕の道徳へのこだわりだから。

            まだまだ理想には程遠い。まだまだ魅力ある時間になるはず。

            そしてそれに魅せられる同志(教師)たちをたくさん増やせるはず。

            僕の挑戦は続く。いつも不定期に突然やってくる「大人の道徳」をお楽しみに。

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